活動日誌

法隆寺再現釈迦三尊像展

2017-03-09

高岡市では、南砺市や東京芸術大学と連携して、「伝統工芸産業再興1000年プロジェクト」を推進しています。東京芸大の最先端科学技術と400年の高岡銅器・鋳物技術、600年の井波彫刻技術が、産学官連携で製作してきた「国宝 法隆寺金堂釈迦(しゃか)三尊像」の再現像が完成し、9日、高岡市のウイング・ウイング高岡で、「お披露目」となりました。

法隆寺の釈迦三尊像は1400年前の飛鳥時代、聖徳太子の病気回復を祈って、仏師の鞍作止利(くらつくりのとり)が製作に当たったもので、釈迦如来像(高さ87・5センチ)と左右の脇侍(きょうじ)(同約90センチ)で構成されており、門外不出、世界第一級の歴史的文化財とされています。これを同素材、同質感の「クローン仏像」として現代に再現しようという意欲的な挑戦は、東京藝術大学の超精密のデジタル技術で計測したデータを基に、3Dプリンターで正確な原型を作り、高岡市の鋳物メーカーが釈迦三尊像を、南砺市井波地域の職人が台座を担当して、実現しました。また、表面など最後の仕上げには東京芸大の復元技術が駆使されました。

最先端デジタル技術と伝統的なアナログ技術の融合により、長い時間を経た世界的な歴史的文化財の普遍的な価値が、一地方が受け継いできた伝統的な技を通じて、現在に蘇ったことに大きな感動を感じました。今後の活用を大いに期待したいと思います。

会場は、釈迦三尊像の他、法隆寺金堂の壁画(復元)、や三尊像以外の仏像のモニュメントが配置され、法隆寺金堂が再現されたような、厳かな展示となりました。

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